2023年5月24日に発表したウェルプレイド・ライゼストとPOKER ROOM社の業務提携。2022年11月にeスポーツ業界初の上場を果たしたウェルプレイド・ライゼスト代表の谷田と、ポーカー業界を牽引するPOKER ROOM社 代表の名和氏、共同創業者の世界のヨコサワ氏にお話を伺いました。
名和 大貴
株式会社POKER ROOM
代表取締役社長
プロフィール:慶應義塾大学を卒業後、2015年にDeNAに入社。「Mirrativ」の立ち上げ、「逆転オセロニア」などのゲームデザインに従事。学生時代から没頭していたポーカーでは、2019年の「World Series of Poker」メインイベントで歴代日本人最高ランクを樹立。エンターテイメントに向き合う中でYouTubeの世界にも魅了され、友人であった横澤真人と始めたYouTubeチャンネル「世界のヨコサワ」チャンネルのムーブメントから、日本におけるポーカーの可能性を感じる。2021年に株式会社POKER ROOMを創業。“Established Poker”を掲げ、国内でポーカーが王道になる未来を目指す。
世界のヨコサワ(横澤真人)
株式会社POKER ROOM
共同創業者
プロフィール:立教大学経済学部を中退後、18歳でウェブ広告事業で起業。3年間の経営の後、ポーカーの魅力に取りつかれ21歳の誕生日にプロポーカープレイヤーに転身を決意。プロとしてのデビュー初戦で世界三大ポーカータイトルの一つWPT(World Poker Tour)のメインイベントで優勝。日本人初のWPTチャンピオンとなる。2017年にポーカーのエンターテイメントを届けるYouTubeチャンネル「世界のヨコサワ」でYouTuberとしての活動もスタートし、ポーカーYouTuberとして世界一の登録者数を持つ(2023年現在)。その功績を讃えられ、ラスベガスで開催されたGlobal Poker Awardsにてポーカー文化の発展に貢献した人に贈られる世界的な賞「Global Poker Awards 2021 ベストパーソナリティ賞」をアジア人として初めて受賞した。同年、共同創業者として株式会社POKER ROOMを創業し、日本のポーカーの社会的地位向上に貢献する。
業務提携は必然。出会った瞬間にピンとくる何かがあった。
世界のヨコサワ:POKER ROOM設立直前の2020年から2021年にかけてオフィスを探していたときに出会いましたよね。物件をみにいった時に、そこに入っている会社がウェルプレイド・ライゼストでした。
谷田:ウェルプレイドとライゼストの合併が決まって、オフィス移転を検討していたタイミングだったんですよね。ヨコサワさんがオフィス見学で来社されたときはびっくりしました。ずっと「世界のヨコサワ」チャンネルをみて楽しませてもらっていたので。
世界のヨコサワ:谷田さんと共通の友人がたくさんいることも発覚したんですよね。僕と名和が出会ったきっかけとなった人が谷田さんと仲がいいこともその時に知って。そこからの付き合いなので2年半ほど経ちます。その間、POKER ROOMの経営に関して色々と相談させてもらいました。ビジョン、ミッション、バリューについてお話を聞いている中で、僕たちの想いや描く未来像がウェルプレイド・ライゼストととても似通っていることに、より親近感を覚えました。僕たちが進む未来のちょっと先を歩んでいる先輩会社といいますか。
名和:ゲームで例えると、ゲーム実況をみてからゲームをプレイする感覚ですね。そもそもお会いした瞬間に「なにかあるかも」とピンとくるものがあったんですが、話せば話すほどその直感が確信に変わっていきました。
世界のヨコサワ:ポーカーとゲーム・eスポーツというジャンルが違うだけで、何かを一緒に生み出せば爆発するんじゃないか、と。過去にウェルプレイド・ライゼストと一緒に仕事をさせてもらったことがあるんですが、仕事のクオリティの高さに加え、「自分事化して誰よりもその場を楽しんでいる」ことに感動したのを覚えています。リスペクトできるし最高の人たちだと思いました。
名和:肩を組む人が最高であることが無限の力を生み出すと信じています。出会ったころからきっと業務提携する未来は決まっていたんでしょうね。必然だったと思います。
日本ポーカー業界が迎えた重要な局面。世界で流行するポーカーを日本でも王道に。
世界のヨコサワ:今、ポーカー人口は世界で1億人います。ポーカーは歴史があるイメージを持つ人が多いかもしれませんが、爆発的に流行ったのはここ20年です。今現在の日本のポーカー人口も約100万人います(POKER ROOM社調べ)が、日本に流行が入ってくるのが遅かっただけなので世界情勢を考えると将来的に10倍以上の人口になっていることが予想できます。たとえば、僕のYouTubeチャンネル登録者数も増加し続けていますし、ワールドシリーズオブポーカー(以下「WSOP」)という世界最大のポーカートーナメントでは10年前、日本からの参加者は両手で数えられるほどしかいなかったんです。でも、2022年は出場国87カ国のうち、日本は5番目に出場者の多い国となりました。毎年プレイヤーが増え続け、ポーカー大国になってきていると感じています。
名和:クリス・マネーメーカーというアメリカのポーカープレイヤーが、2003年に開催されたWSOPで100ドル未満の参加費で予選大会を勝ち抜き、何億円もの賞金を勝ち取ったんです。アメリカンドリームとして大きなニュースになって、世界中でポーカーが流行しました。それまでアメリカのポーカー市場は細々と活動しているだけだったのに、ですよ。
世界のヨコサワ:世界中でポーカーブームに火がついた一方で、法律の関係もあり日本ではあまり火がつきませんでした。2016年にカジノ法案が通ったことで、カジノへのイメージがどんどん変化しています。例えば、ポーカーといえば日本では「ファイブカード ドロー」を思い浮かべる人が多かったんですが、今では「テキサス・ホールデム」をイメージする人の割合も増えてきたように感じます。つまり、ポーカーの認知度や理解度、プレイヤー数が急激に上がっている。日本のポーカー業界にとって重要な局面を迎えているんです。
名和:市場がますます盛り上がることが明白である一方で、ポーカーのイメージがまだ定まっていないと感じています。ギャンブル、違法というイメージが強くついた現状と、市場の盛り上がりに乖離がある中で、ポーカーが国民的コンテンツになるかどうかの分かれ道が近い将来必ず訪れます。国民的コンテンツになるためには「王道」である必要があり、正しい方向に噴火させることが必要です。今はまだ脇道にあるポーカーが日本の誇りとなり、日本はポーカー大国でとても強い選手が多いよねと言われる状態を作り出す。それを僕らが実現したい。
谷田:僕らが「ウェルプレイド・ライゼスト」を設立したときも同じ思いを持っていました。「eスポーツ市場が日本で爆発的に伸びることは分かっている。その第一人者になりたい」と。真剣にポーカーをプレイする人の熱量を正しく届けること。それを一緒に実現していきたいと思っています。
両社の知見を生かし、新しいグローバルスタンダードを生み出していく。
谷田:ウェルプレイド・ライゼストは設立からずっとeスポーツという競技シーンで、新しい体験価値を提供することや演出といったアウトプットにこだわり続けてきました。ポーカーは人に見られることを前提にしたスポーツではない。でも、見られることで熱狂が生まれる機会がくるかもしれない。人の感情を揺り動かすことができるか、そこにウェルプレイド・ライゼストの知見を生かせると考えています。世界のポーカー競技シーンのグローバルスタンダードを作りたいですよね。
世界のヨコサワ:個人の熱狂が集まってムーブメントになっていることがeスポーツの凄いところだと思います。ポーカーはまだ点と点が線になりきっていない。それを繋げて大きな形に作り上げることで噴火させたい。熱狂が生まれる状態にしたいんです。目にみえないだけで確実に種はあって、大会だったり、映像だったり、たくさんの選択肢があります。一方で、ポーカー人口が1億人いると話しましたが、まだギャンブルの域を越えることができていない。エンタメとしてのポーカーを作り出す集団として面白さを突き詰めていくことで、日本発のポーカーを世界基準にしていきたいですね。
名和:キャズムを超えて一定の認知がとれて、高い熱量が生まれるサイクルができ始めています。僕自身がゲーム業界で働いてきた経験、つまりエンタメコンテンツに向き合い続けてきた経験を生かして、ゲーム・eスポーツ業界でエンタメとして当たり前にあることをポーカー業界に活用しない手はないと思っています。
谷田:POKER ROOMが持つ強みがウェルプレイド・ライゼストにどう影響するのかという観点では、ポーカー業界で大きな影響力を持つ世界のヨコサワという人物を通して、ウェルプレイド・ライゼストが仕掛ける様々なことに興味を持ってもらえることだと思います。ゲーム・eスポーツ業界でもまだまだタイトル間の溝はあります。そこの溝を取り払う一つのきっかけになると捉えています。
世界のヨコサワ:ウェルプレイド・ライゼストがリーチしてきたユーザーやそのユーザーの人生における影響範囲をもっと広くできると信じています。
ウェルプレイド・ライゼストとPOKER ROOM社の業務提携を通して、日本発のエンタメコンテンツが世界基準になる世界を実現するライフスタイルの中にゲーム・eスポーツ、ポーカーが当たり前にあり、毎日が少しでもHAPPYになる、そんな人を増やしていきたいと考えています。
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取材・筆:ウェルプレイド・ライゼスト株式会社 広報室 広報室長 金田裕理