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インタビュー

【前編】有志で始まったeスポーツプロジェクトが、eスポーツで社内コミュニケーションを活性化

【前編】有志で始まったeスポーツプロジェクトが、eスポーツで社内コミュニケーションを活性化

TOPPANグループ、国内外の従業員の皆さんが参加したイベント「TOPPA!!!TOPPAN FESTIVAL 2024」の立役者であるTOPPANの原田さん、園部さんと、企画・運営・配信を担ったGLOEの笠原さん、夢田さんにお話を伺いました。

写真左から
・GLOE株式会社 クライントワーク事業 事業部長
 笠原聡さん
・GLOE株式会社 クライアントワーク事業 アシスタントプロデューサー
 夢田朝美さん
・TOPPAN株式会社 情報コミュニケーション事業本部 ソーシャルイノベーションセンター シニアアドバイザー 兼 eスポーツプロジェクト エグゼクティブプロデューサー
 原田香織さん
・TOPPAN株式会社 ビジネストランスフォーメンションセンター データ&テクノロジー本部 システムインテグレーション部 2T 課長 兼 eスポーツプロジェクト
 園部英一郎さん

「eスポーツの仕事がしたい」
有志メンバーが集まりスタートしたeスポーツプロジェクト

原田さん:TOPPANグループは、一言でいうと「多彩なソリューションを展開している会社」です。一般の方の目に触れる機会は多くありませんが、様々な企業を色んな形で支えています。私が所属する情報コミュニケーション事業本部では、情報をデジタルからアナログまで様々なかたちに加工することでお客様を支援しています。もちろん、TOPPANの起源である出版、書籍、雑誌といった印刷事業も、お客様のニーズに併せて提供しています。

園部さん:僕は、以前はパッケージや包装の材料などの印刷や技術面でサポートをしたり、企業や行政のシステムやサービスの仕組みを作るところを担当していました。今はデジタルマーケティングの担当として、紙のデジタル化に伴う様々な企業のディレクションを行っています。世の中の流れに合わせて仕事内容が大きく変わっているので、転職はしていませんが社内転職をしている気分ですね。

原田さん:そんな中で、eスポーツプロジェクトを立ち上げたのは2018年8月です。eスポーツ元年と言われた2018年当時、行政や自治体を担当していたご縁から中央省庁の方にeスポーツ関連の講演会にお誘いいただいたことがきっかけでした。

当社にはゲーム会社のお客様も多いので担当営業からeスポーツの話を聞いていたこともあり、講演会の話を社内でシェアしたところ、有志のメンバーで意見交換をすることになったんです。その結果、意気投合し、eスポーツプロジェクトを立ち上げることになりました。プロジェクト活動の一環としてeスポーツ部を立ち上げた際に部活に入部してくれた園部さんに声をかけてプロジェクトのほうにもジョインしてくれましたよね。

園部さん:実は僕はストリートファイタ―シリーズをずっとプレイしていたので、部活に入る感覚でプロジェクトにもジョインしたんです(笑)。

原田さん:個々人が「こういう仕事がしたい」という想いで集まったプロジェクトなので、会社の命令でも方針でやっていることでもありませんでした。正式にプロジェクトとして承認がおりたのは2019年度の半ばでしたね。

園部さん:今では、所属部署が異なるメンバーがタスクフォース的に集まり、TOPPANと様々な企業とのシナジーを探りながらeスポーツ市場の拡大に日々尽力する活動をしています。

従業員もそのご家族も、どこからでも参加・応援ができるイベント形式

原田さん:TOPPANグループでは、従業員の働きがいを第一に考え、社員間のコミュニケーションの活性化やグループの一体感醸成、ご家族の理解促進を目的とした全社横断型の社内スポーツイベントを数年に1度開催しています。2020年春にはさいたまスーパーアリーナでリアル運動会を実施する予定だったのですがコロナ禍に入り直前で無期延期となってしまいました。そのようなオフラインで大人数が集まったイベントが開催できない状況下でeスポーツを活用するのはどうかという話が挙がったんです。社員全員がゲームに明るいわけではない、必ずしも興味を持っているわけではないという中で、参加者全員に楽しんでいただけるイベントを考えるために、一緒に面白いことを考えてくれそうな会社さんとして第一想起したGLOEさんに相談させていただいたのが3年前です。

笠原さん:当時は完全オンラインで実施をお手伝いさせていただきましたが、今回はオフラインイベントも復活している中であえてまたeスポーツのイベントを実施されましたよね。どういった意図や背景があったんですか?

原田さん:3年前のイベントのあとに社内アンケートをとったんです。そしたら、リアル運動会よりeスポーツ運動会の評判が良かったんですよね(笑)。リアル運動会は物理的に人が集まる必要がありますが、eスポーツであれば首都圏以外の事業所に勤務している社員達もオンラインで平等に参加や応援ができます。

園部さん:あと、リアル運動会は怪我が多いんです。普段運動していない人にとっては生活に支障をきたす可能性もあるのでそういったメリットもありますね。

笠原さん:参加する場所が限定されず、怪我の心配もないというのは参加ハードルが下がりますよね。

原田さん:今回はTOPPANホールディングスになってから初めてのイベントだったので、会社間の仲間意識や連携をつくるために、エンタメ軸を広げました。従業員のご家族にも楽しんでいただけるよう、eスポーツに加えてクイズ大会、トークライブ、オンラインワークショップなどを実施しました。

開会式の様子

夢田さん:eスポーツに関しては、ゲームが得意じゃない方でも参加できたり楽しめるタイトルは何か、というところから一緒に考えさせていただきました。

原田さん:チーム戦やなるべくたくさんの方が参加できることをマスト条件としていたので、ゲームタイトルの選定は本当に大変でしたね。3年前に実施した際に全ての事業所にネットワークを引いていただきましたが、セキュリティ上外部回線の導入が難しい事業所があったり、コスト面の大変さがあったり、PCや家庭用ゲーム機を持っていない従業員もいたりで大変な部分が多かったので、それらを改善するためにたくさん相談させていただきました。

夢田さん:前回は情報セキュリティの観点でイベント用に全国各拠点にインターネットの引き込みが必要でした。ただ、コストとスケジュール面で課題があったので、今回は事前にテストを行いながらポケットwifiの導入などを行ったことで前回の課題解決に繋げられたと思います。

 笠原さん:ゲームタイトルの観点では、GLOEで多種多様なイベントに携わってきた知見を活かして提案させていただいた結果、初心者でもルールが分かりやすく参加しやすい『ぷよぷよeスポーツ』『スーパーボンバーマン R 2』をご提案し、採用していただきました。

夢田さん:eスポーツ以外のエンタメでは、クイズ等のコンテンツを提案させていただき、配信担当もさせていただきました。

原田さん:2021年のイベント時に辛かった部分を今回全てクリアしていただいたのは本当に印象的でした。各事業所の負荷も減りました。大幅なコスト削減も実現したことで、他の部分に回すことができたんです。結果としてイベント全体のクオリティが担保できましたよね。課題として感じていることや実現したいことを、状況に合わせて対応いただきました。

笠原さん:今回は、eスポーツの他にもエンタメイベントを同時開催していたので、それぞれの配信チャンネルを作って興味があるものを見て楽しんでいただけるように設計できたことも満足度の高さを担保できたように思います。

原田さん:そうですね。前回はeスポーツコンテンツのみをGLOEさんにお願いしましたが、今回はeスポーツコンテンツに加えてエンタメコンテンツも含む全体設計にご尽力いただきました。

上下関係や部署の壁を超えた、社内コミュニケーションの促進

園部さん:TOPPANグループ従業員5万人とその家族、2024年卒内定者の有志を対象としたグループ全体を巻き込む大イベントでしたが、各エリアごとに盛り上がっていました。工場の制服をみんなで着用したり、ご当地キャラクターがいたり、コスプレしている人がいたり。

原田さん:普段まじめな上司のことを「あんなにはしゃいであんなに面白い人と思わなかった」とメンバーが言っているのを聞きました。役職や年齢、部署など関係なく和気あいあいとしていました。

夢田さん:若手社員の方が戦っている最中、後ろで見守る上司の方の姿が印象的でした。

園部さん:あそこのエリアには負けないぞ!というライバル感もあったりで、様々なドラマが色んな場所で起こっていました。感動しましたね。

夢田さん:タイ拠点の方とのエキシビションマッチも開催されましたが、楽しんでいるのが伝わってきましたし、すごく練習してきてくれて全勝してましたよね。「日本でももっとeスポーツが普及してほしい」という熱い想いを語ってくださりもしました。

原田さん:このイベントを知って入社してくれた若手社員もいます。TOPPANは堅い会社とみられがちですが、こういう面白いことをやっていることをどんどん知っていただきたいですね。

笠原さん:GLOEでも社内大会を不定期で実施しているんですが、仕事上では上司が部下に仕事を教えるという構図でも、eスポーツでは逆になることで新しいコミュニケーションが生まれますよね。そういう体験はeスポーツならではだと思います。社内のコミュニケーションを促進する目的でeスポーツが活用されることは、多くの企業にとっても可能性があるということだと思います。大きな実績を作られていて、そこにGLOEも携わらせていただいていることをとても感謝しています。

原田さん:前回から状況が変わり実施する理由も変わりましたが、うまくアップデートしていただき、より面白いものになったと思います。前回は2回目の緊急事態宣言下でのイベントということで各会場にはeスポーツ大会に参加する従業員のみが来場しましたが、今回はホールディングスになって初めてのイベントとして従業員に加えて従業員のご家族にも会場にたくさんご来場いただいたことで、新たなコミュニケーションが生まれたり、会社への理解を深めていただける良いイベントになったなと。海外支社がある企業は、eスポーツを活用した社内交流はおすすめですね。我々も次回はさらにパワーアップさせたいので、一緒にがんばりましょう!


会社の体制や状況に合わせたイベント設計を通して、国内外の様々な拠点の従業員だけでなくご家族に楽しんでいただき、コミュニケーションツールとしてゲームを最大限活用した素敵な社内イベントとなりました。
改めて、福利厚生やダイバーシティに繋がるような施策になったのではと思います。

GLOEでは、eスポーツイベント制作を中心に、国内外でゲームを通じたコミュニケーションを活性化するサービスを展開しています。ゲーム・eスポーツ関連のサービスやイベントを検討中の方は、お気軽にご相談ください。
https://gloe.jp/contact/

「【後編】eスポーツの可能性は無限大。eスポーツが当たり前に価値あるものとされる世界を作る。」はこちら 

関連リンク
・TOPPAN HP ニュース「TOPPANグループ、国内外の従業員が参加した全社イベント「TOPPA!!!TOPPAN FESTIVAL 2024」を開催」:https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2024/02/newsrelease240205_1.html
・TOPPANグループ全社イベント「TOPPA!!!TOPPAN FESTIVAL2024」ダイジェストムービー(short ver.):https://www.youtube.com/watch?v=W2zjCSm8G6k
・TOPPANグループ全社イベント「TOPPA!!!TOPPAN FESTIVAL2024」ダイジェストムービー(long ver.):https://www.youtube.com/watch?v=mGmmaIgAN2c
・TOPPANグループeスポーツ部「E1 HEROES」公式X:https://twitter.com/TOPPAN_E1HEROES
・「AFTER 6 LEAGUE」:https://a6l.jp/
・「AFTER 6 LEAGUE」公式X:https://twitter.com/After6League
・「AFTER 6 LEAGUE」公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCISk1mypsJK_fSwwN9-vBDQ

取材・筆:GLOE株式会社 広報室 広報室長 金田裕理